
「ハリアーは何人乗り?」「3列シートがないのは不便?」
もしあなたがこんな疑問や不安を抱えているなら、この記事がその答えを明確にします。現行ハリアーは全グレードで5人乗り固定です。「3列がないのは不便?」と感じるかもしれませんが、これには「上質な居住性」へのこだわりと技術的な理由があります。
この記事では、ハリアーが5人乗りにこだわる理由、家族4人でも余裕の室内空間、そして荷室の賢い活用術までを徹底解説。あなたのハリアー選びの疑問を解消し、納得の一台を見つける手助けをします。
ハリアーは何人乗り?全グレード5人乗りを確認

ハリアーの乗車定員は、全グレード共通で5人乗りです。これはカタログにも明記されており、前席2名、後席3名の合計5名が乗車できます。
項目 | 内容 |
---|---|
乗車定員 | 5名 |
シート配列 | 2列5席 |
なぜ5人乗りだけ?上質な居住性と技術的な理由
ハリアーが3列シートを設定しないのには明確な理由があります。
一つは、「上質な居住性の優先」です。都市型SUVとして、乗る人すべてにゆとりと上質さを提供することを目指し、2列シートのゆとりを最大限に確保しています。無理に3列目を設けて空間を窮屈にするのではなく、乗員一人ひとりが快適に過ごせる空間を追求しているのです。
もう一つの理由は、ハイブリッドバッテリーの配置です。ハリアーのハイブリッドモデルでは、バッテリーが後席下や荷室下に配置されることが多く、これが3列目シートのスペース確保を難しくしています。
なお、定員は法律で定められた最大乗車人数を指し、快適乗車人数は実際にゆとりをもって乗れる人数のこと。ハリアーの場合、定員は5名ですが、広々とした室内空間のおかげで、5名乗車でも比較的快適に過ごせる設計です。特に家族4人での利用であれば、非常にゆとりある移動が可能です。
室内サイズ & シートアレンジ:家族4人+大荷物シミュレーション

ハリアーは5人乗りでありながら、クラストップレベルの室内空間を誇ります。特に注目すべきは、室内長、室内幅、室内高のバランスの良さです。
広々とした室内空間で長距離移動も快適
車種 | 室内長 (mm) | 室内幅 (mm) | 室内高 (mm) |
---|---|---|---|
ハリアー | 1870 | 1520 | 1215 |
RAV4 | 1870 | 1515 | 1230 |
CX-5 | 1890 | 1540 | 1265 |
※上記数値は公式発表値に基づく
ハリアーは「乗員に圧迫感を与えない」ことを重視した設計がなされており、実際に乗り込んでみるとその広さを実感できます。特に後席は、足元空間が広く確保されており、大人が座っても膝前には十分なゆとりがあります。後席リクライニング角度も調整可能で、長時間の移動でも疲れにくいよう配慮されています。
家族4人+ベビーカー+クーラーボックスも余裕のシートアレンジとラゲッジ容量
ハリアーのシートアレンジは、6:4分割可倒式リヤシートが基本です。これにより、乗車人数や荷物の量に応じて柔軟に空間を変化させることができます。
例えば、小さなお子さんがいるご家庭で、家族4人(大人2名、子供2名)でのお出かけをシミュレーションしてみましょう。
ベビーカー+クーラーボックス積載の実例
- 後席にはチャイルドシートを2基設置し、中央席は空けることで、お子さんの乗り降ろしやケアがしやすくなります。
- ベビーカー(一般的なA型ベビーカー)は折りたたんで荷室に横置きで収納可能。
- さらに、キャンプやピクニックで使うような大型のクーラーボックスも問題なく積載できます。
もし荷物がさらに増える場合は、6:4分割リヤシートの片側を倒すことで、長尺物や大量の荷物を積むことが可能です。例えば、後席の1名分のシートを倒せば、スキー板やゴルフバッグなども積載でき、家族でのレジャーにも柔軟に対応できます。
ラゲッジ容量も十分!
ハリアーの荷室容量は、通常時で409L(VDA方式)を確保しています。この数値は、ゴルフバッグ4個、9.5インチのゴルフバッグであれば3個積載できる容量に相当します。家族4人分の旅行バッグや、週末の買い物なども余裕で収まります。
さらに、荷室の床面はフラットに近く、荷物の出し入れがしやすいのもポイント。オプションのラゲッジネットやデッキボード2段活用を組み合わせることで、さらに使い勝手を高めることができます(詳細は後述)。
「もう一列欲しい…その前に知るべき現実」
「もう一列座れたら…」と考える方もいるかもしれませんが、ハリアーの室内空間は5人乗りに特化しているからこそ、一人ひとりの快適性が高められています。無理に3列目を詰め込むよりも、ゆとりある2列シートのメリットを享受できる一台と言えるでしょう。

ファミリーカー性能:安全・快適・維持費で読み解く

ハリアーは、そのスタイリッシュな外観だけでなく、ファミリーカーとしての実力も非常に高い一台です。特に「安全性能」「快適性」「維持費」の3つの面で、その優秀さが際立ちます。
家族を守る盤石な安全性能
ハリアーは、衝突安全性能評価において最高評価である「ファイブスター賞」を受賞しています。
- ISOFIX対応チャイルドシート2基装備
- 全席SRSエアバッグシステム
- 予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備
これらの充実した安全装備により、家族の安全をしっかりと守ります。
都市部での扱いやすさも抜群
SUVでありながら、都市部での取り回しの良さもハリアーの魅力です。
- 最小回転半径:5.5m(2WD車)。これはコンパクトカー並みで、狭い路地や駐車場での切り返しもスムーズに行えます。競合のRAV4(5.5m)やCX-5(5.5m)と比較しても遜色なく、見た目の大きさからは想像できないほどの優れた小回りが効きます。
- 優れた視界性: ボンネットの形状やAピラーの設計など、ドライバーからの視界を確保するための工夫が随所に凝らされています。
5人乗りゆえの維持費メリットで家計もラクに
「えっ、3列がないのはデメリット?」と思うかもしれませんが、実は5人乗りであることには、維持費の面で大きなメリットがあります。
- 自動車税: 乗車定員は自動車税の金額には影響しませんが、車両重量や排気量によって税額が決まります。ハリアーは3列シートSUVと比較して、軽量かつコンパクトな傾向にあるため、結果的に税金が抑えられる場合があります。
- 例:2.0Lガソリン車の場合、年間39,500円
- 車検費用: 3列シート車は、5人乗り車と比較して、シートの点検項目が増えるなど、車検費用が若干高くなる傾向があります。また、タイヤやオイルなどの消耗品も、一般的に車両重量が重い車ほど負担が大きくなります。ハリアーは、これらの点で有利に働く可能性があります。
総合的に見て、ハリアーは単なるスタイリッシュなSUVではなく、家族の安全と快適性を高次元で両立し、さらに維持費の面でもメリットのある、賢いファミリーカー選択と言えるでしょう。

グレード別の内装・装備 “選び方早見表”

ハリアーのグレードは大きく分けて「S」「G」「Z」の3つがあり、さらにZには「Z“Leather Package”」が設定されています。ここでは、ファミリー層におすすめの「G」「Z」「Z“Leather Package”」に焦点を当て、選び方のポイントを解説します。
グレード | シート素材 | 主要な安全装備 | おすすめポイント |
---|---|---|---|
G | ファブリック+合成皮革 | Toyota Safety Sense | バランスの取れたエントリーモデル。コストパフォーマンスに優れる。 |
Z | 合成皮革 | Toyota Safety Sense、デジタルインナーミラー、パワーバックドア | 高級感が増し、利便性の高い装備が充実。人気の中心グレード。 |
Z“Leather Package” | 本革 | Toyota Safety Sense、デジタルインナーミラー、パワーバックドア、前席ベンチレーション機能 | 最上級グレード。本革シートでさらに上質な空間。快適装備も充実。 |
◎:標準装備、〇:メーカーオプション、△:設定なし
おすすめの組み合わせ:Z+調光パノラマルーフは後席歓喜!
特におすすめしたいのは、Zグレードに「調光パノラマルーフ」を追加する組み合わせです。
- Zグレードを選ぶ理由:Zグレードは、Gグレードよりもワンランク上の合成皮革シートを採用し、デジタルインナーミラーやパワーバックドアなど、日常使いで非常に便利な装備が標準で付いてきます。価格とのバランスも良く、ハリアーらしさを存分に味わえるグレードと言えるでしょう。
- 調光パノラマルーフの魅力:このオプションは、ガラスルーフの透過率を瞬時に変更できるという画期的な機能です。日差しが強い時は不透明にして眩しさを抑え、夜間や星空を見たい時は透明にすることで開放感あふれる空間を演出できます。「後席歓喜!」間違いなしの装備です。
ディーラーオプションより“社外ドラレコ+純正電源取り”など独自の賢い選び方
社外品を活用することで、コストを抑えつつ賢く装備を充実させることも可能です。ドライブレコーダーやフロアマット、ETC車載器などは、市販品を選ぶことで費用対効果を高められます。
賢いグレード選びとオプションの組み合わせで、あなたのライフスタイルにぴったりのハリアーを見つけてください。

荷室&アクセサリー活用で“実質6人分の収納力”を作る裏ワザ

ハリアーは5人乗りですが、賢く荷室とアクセサリーを活用すれば、「実質6人分の収納力」を実現できます。ここでは、純正アクセサリーから社外品、そしてペットとの快適な同乗レイアウトまで、ハリアーの積載能力を最大限に引き出す裏ワザをご紹介します。
純正アクセサリーで荷室を賢く活用
- ラゲッジネット: 走行中の荷物の転がりや散乱を防ぎ、荷室を効率的に使えます。
- デッキボード2段活用: 荷室のデッキボードを2段に設定することで、収納スペースを有効活用し、整理整頓もしやすくなります。
ルーフボックスやヒッチキャリアで積載量大幅アップ
「家族4人+大荷物シミュレーション」でも触れましたが、それでも荷物が積みきれない場合は、外部アクセサリーの導入を検討しましょう。
- ルーフボックス:車の屋根に装着する収納ボックスです。キャンプ用品やスキー・スノーボード用品など、かさばる荷物を積むのに最適です。(イメージ図:ハリアーのルーフにスタイリッシュなルーフボックスが装着され、家族がキャンプ用品を積んでいる様子)
- ヒッチキャリア:車の後部(ヒッチメンバー)に取り付けるキャリアです。自転車やアウトドアギア、さらには専用のバスケットを取り付けて荷物を積むことも可能です。ルーフボックスと異なり、荷物の積み下ろしがしやすいのが特徴です。(イメージ図:ハリアーのリアに自転車2台が積載されたヒッチキャリアが装着されている様子)
これらの外部アクセサリーを活用すれば、5人乗りハリアーでも、大人数でのキャンプや長期旅行など、大量の荷物が必要なシーンでも困ることはありません。
ペット同乗レイアウト紹介:他社記事にない“情緒的差別化”
家族の一員であるペットとのドライブも、ハリアーなら快適に楽しめます。
- 大型犬なら荷室にゲージを設置
- 小型犬や中型犬であれば後席にドライブボックスを設置
することで、安全かつ快適に移動できます。シートカバーを敷くことで、毛や汚れの付着を防ぎ、車内を清潔に保つことも可能です。
ハリアーは、その広々とした室内空間と豊富なアクセサリーによって、乗員だけでなく、愛するペットとの思い出作りにも最適な一台と言えるでしょう。
まとめ:ハリアーは5人乗りでも十分?決断ポイント3つ

ハリアーは全グレード5人乗りですが、その魅力は計り知れません。この記事を通して、ハリアーがなぜ5人乗りにこだわっているのか、そして家族4人での利用においていかに快適であるかをご理解いただけたのではないでしょうか。
ハリアー選びの決断ポイント3つ
- 2列ゆとり派にベストな選択: 広々とした室内空間は、長距離移動でも快適性を保ちます。
- 維持費と静粛性で長期的な満足度◎: 5人乗りならではのメリットで、ランニングコストを抑えつつ、上質な乗り心地を長く楽しめます。
- 日常的に6人以上で乗るなら、3列シートSUVも検討: 大人数での移動が頻繁な場合は、やはり多人数乗車に特化したモデルも視野に入れましょう。
ハリアーの「2列シート専用設計」は、決してデメリットではありません。むしろ、それによって実現される「上質な居住性」と「取り回しの良さ」、そして「維持費のメリット」は、多くのファミリーにとって魅力的な要素となるはずです。あなたのライフスタイルと照らし合わせ、ハリアーが最適な一台であるかどうか、ぜひじっくりとご検討ください。
次期マイナーチェンジで3列列化の可能性は?開発ロードマップを予想
「ハリアーに3列シートが設定される可能性は?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。現時点では、トヨタからの公式発表はありませんが、ハリアーのコンセプトである「上質な居住性の優先」を考えると、近い将来に3列シートが追加される可能性は低いと予想されます。
しかし、SUV市場の動向やユーザーのニーズの変化によっては、将来的に新たなラインナップとして多人数乗車モデルが登場する可能性もゼロではありません。今後のトヨタの開発ロードマップにも注目していきましょう。